▮強みは放送事業
放送事業は圧倒的なシェアを誇っているため、安定的な事業となっていますが、今やBGMの有線放送では契約数を伸ばすのは難しいです。会社もそのことは織り込み済みで飲食店に特化した自社グルメサイトや代理店として食べログを販売しています。また開業支援商材として、NTT光回線(USEN光)、wi-fi機能付プロバイダー、iPadレジなどから提案し、有線は良かったら付けて下さいといったスタイルです。他にもCAT、ウォーターサーバー、通信カラオケなど店舗に必要な商材が多くあるので、何も成果がありませんという日は少ないです。商品をよく知り、営業トークを工夫すれば契約数、売上を伸ばすことが可能です。また、大きな企業の割にフットワークが軽く、会社のための企画などは職種やキャリアを問わず取り入れる姿勢があります。大手チェーン店を担当する部署、ICT専門部署と住み分けがされていますが、各部屋で協力し合い売上を上げようという方向になっており、強い組織体制にあると言えます。
自社のテクニカルスタッフか全国に配置されていることや、国内有名企業をはじめとした取引先が多数あることも強みです。
▮苦戦の新規事業
売上の柱であった有線放送がすたれつつある今、それに匹敵する事業がないことが弱みかと思います。また、スマホやSMART USEN(アプリ)、ICTソリューションなど事業を立ち上げるのは得意ですが、失敗の分析をしないので、いつも同じミスを繰り返しているような感じです。また、新規事業はいつも後発で、営業力でNO.1を狙いに行きますが、中々うまくいきません。有線放送以外で国内NO.1を取れるものがありません。
▮人材不足
人手不足。とくに営業職で人材が不足しています。給料が低い事から5年目あたりで人が辞めていくのでベテランと若手の間の層が少ないです。今のベテランが退職してしまうと、組織としての強みもなくなってしまう可能性があります。20代の支店長もいますが、基本的にUSENの次世代を支える30代後半の社員が、ごっそりといない状態です。
▮大阪有線放送のイメージ
企業イメージが悪いです。昔の人からは、大阪有線放送時代の悪式イメージが未だに拭いきれてないと思います。顧客満足という視点があまりない点も良くないところで、新規でクライアント開拓をするというのが第一優先事項、お客様の満足度を高めて契約の継続率を伸ばしていくという視点が欠けていると思います。
▮これからのUSEN
業務店放送事業は先細りになることは間違いなく、他業界からの参入や他サービスにシェアを奪われてきているので、それに代わる収益を出せる事業が必要です。ビジネス領域(B to B)における総合商社化を目指しており、音楽放送サービスに限らないサービス提供商材が増えてきています。これらの有線放送以外の事業がヒットすれば、益々の成長展開が期待されます。USENの親会社であるUSEN-NEXT HOLDINGSの代表取締役社長、宇野康秀社長の手腕に期待しています。
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